交通事故による脳挫傷後遺症、高次脳機能障害等に画期的判例をもつ古田事務所

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判例

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自転車に乗った9歳女児が高次脳5級(併合3級)の障害

横浜地裁

 9歳女児が自転車に乗車中、自宅近くの信号機のない交差点に進入したところ、直進中の普通貨物自動車と衝突。脳挫傷、頭蓋骨骨折、外傷性てんかん、頭蓋骨陥没骨折、視路障害などの重傷を負い、5級の高次脳機能障害(左同名半盲等により併合3級)の障害を負ったというケースです。被告側は「自転車がブレーキもかけず、相当な速度で急激に飛び出してきた」として原告の過失を35%と主張。これに対し原告は、「加害車両は現場のカーブミラーを注視せず、減速することなく交差点を通過しようとした」と反論。現場や調書を丹念に調査分析し、加害者の証人尋問も行いながら立証しました。その結果、裁判所は、原告が当時9歳であったことなどを考慮して、自転車側の過失を10%と判断しました。
  またこの裁判では、障害の程度(労働能力喪失率と期間、介護の必要性)も大きな争点となりました。子どもの場合、高次脳機能障害などの重い障害を負っても、家族や学校の理解と献身的な支援があれば学校に通うことが可能です。ところが被告側は、就学の事実や将来働ける可能性を殊更に強調し、逸失利益や将来介護料の減額を主張してきました。これに対し原告は、医師の「回復は期待できない」とする意見書のほか、家族の陳述書を提出。さらに学校の先生の証人尋問を行い、本人の障害は見た目より重く、家族らが支えていることで現在があること、そして将来もその介護が必要であることを具体的に説明しました。これについて裁判所は、高次脳機能障害5級(併合3級)、労働能力喪失率100%、「生涯にわたり声かけや指示が必要」として、平均余命までの全期間、日額4,000円の介護料を認めました。
  この裁判の中では、過失相殺や障害の程度など多くの議論がありましたが、原告側の緻密な立証により有意義な判決を勝ち取ることができました。特に、学校の先生から証言を得られたことは大きな意味があったといえるでしょう。

被害者データ
■9歳・女児
■信号機のない交差点に、被害者が自転車で進入したところ、直進中の普通貨物自動車が衝突。
■脳挫傷による高次脳機能障害5級、左同名半盲9級他 併合3級

認められた主な損害費目
将来介護料---------------------約2,800万円
逸失利益-----------------------約4,700万円
後遺症害慰謝料-----------------約2,000万円
介護料(症状固定前---------------約600万円
その他-------------------------約700万円
計------------------------約1億800万円
過失相殺10%控除後 約9,700万円

※認定額増額のポイント
●逸失利益は、女性労働者学歴計全年齢平均を基礎収入として、就労可能年数49年間の100%喪失、約4,700万円が認められた。
●将来介護料は、原告症状固定時の平均余命期間74年について、日額4,000円として、約2,800万円が認められた。
●症状固定前の介護料について、入院中は日額6,500円、通院から症状固定までは日額6,000円が認められた。

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