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高次脳機能障害5級の被害者に対し,加害者側の7級主張を排斥した事例。

東京地裁管内

被害者の状況

①34歳・男性(防災設備会社勤務)
男性 受傷時34歳 会社員(防災設備会社勤務) 被告が自動車を運転して交差点で左折しようとする直前,原告運転の自転車を追い越した上,追い越し直後に減速もせずにそのまま強引に左折しようとしたため,被告車に追い越されたばかりですぐ後ろを走行していた原告自転車は被告車を避けることができず,衝突して原告が負傷したというもの。 併合4級(高次脳機能障害5級2号,嗅覚障害12級相当,味覚障害14級相当)

認められた主な損害費目

治療費

約810万円

付添看護費

約40万円

休業損害

約760万円

逸失利益

約7,230万円

傷害慰謝料

約250万円

後遺障害慰謝料

約1,670万円

その他

約30万円

損害額

約1億0,790万円

既払い保険金控除(任意)

-約1,580万円

自賠責保険金控除

-1,873万円

*1調整金

約560万円

*2最終金額

約7,900万円

*1調整金とは,弁護士費用,遅延損害金相当
*2自賠責保険金1873万円を加えた総獲得額は約9770万円である。

詳細

加害者の主張

①原告自転車は,被告自動車に追い越された直後,被告自動車の左折合図を確認できたはずだから,見落とした原告にも過失があり,一定の過失相殺をすべきである。
②原告の高次脳機能障害の程度については,原告の神経心理学的検査の成績が比較的良好であることを踏まえると,後遺障害等級としては7級が妥当である。
③嗅覚障害は仕事に影響を与えないから,逸失利益の算定に当たって考慮すべきでない。

原告の反論

①被告自動車による左折の態様は無謀なものであり,原告自転車にとって回付は不可能だったのだから,原告の過失は0%である。
②原告は高次脳機能障害のため認知障害と人格変化の症状が出現しており,これが自賠責保険による5級認定の根拠となっている。神経心理学的検査の結果はあくまで高次脳機能障害の症状の一部を表すものに過ぎず,その結果だけを根拠に原告の高次脳機能障害等級5級の認定結果を否定することはできない。
③原告は防災関連の職に就いており,嗅覚障害は防災関連の業務に影響を及ぼすのだから,逸失利益の算定に当たり嗅覚障害の影響も考慮しなければならない。

・最終的にこれら3点について原告の主張に沿った内容での和解が成立。

当事務所のコメント/ポイント

本交通事故による高次脳機能障害について,自賠責保険で認定された等級を加害者側弁護士が争ってくる事態はしばしば見られるところである。この事例では,自賠責保険による5級の認定に対し,相手側から神経心理学的検査結果を根拠とした7級主張が展開された。これに対し,我々において高次脳機能障害に関する正しい知見を主張し,相手側の主張が高次脳機能障害の症状全体の一面しか理解していないことを立証した結果,相手側の7級主張は無事に排斥された。さらに過失相殺や嗅覚障害についても的確な主張を行った結果,これらの点について被害者側の主張を十分に採り入れた形での和解を成立させることができた。

- 引用 -

高次脳機能障害5級の被害者に対し,加害者側の7級主張を排斥した事例。