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高次脳9級(併合8級)30代男性について現実減収率以上の8級基準の労働能力喪失率45%が認められた事例

福岡地方裁判所管内

被害者の状況

①34歳・男性(給与所得者)
受傷時34歳・固定時36歳 男性(給与所得者) 先行して追い抜き車線を走っていた加害車両が走行車線に進路変更をする際、後方から走行車線を直進していた被害バイクを見落として衝突させた 高次脳機能障害9級、両目半盲症9級、併合8級

認められた主な損害費目

休業損害

約180万円

逸失利益

約3,500万円

傷害慰謝料

約150万円

後遺障害慰謝料

約830万円

その他

約290万円

損害総額

4,950万円

過失相殺(20%)

-約980万円

損害填補(任意保険)

-約440万円

損害填補(自賠責)(※2)

-約820万円

調整金(※1)

約890万円

総合計額

3,600万円

  ※1遅延損害金及び弁護士費用相当額を含む
※2訴外獲得の自賠責保険金約820万円および訴訟後獲得の人身傷害保険金約990万円をあわせて、総額約5,410万円での解決となった。

詳細

加害者の主張

事故前後の給与を比較して6%程度の減収にとどまっているとして、労働能力喪失率は30%を超えないと主張。

裁判所の判断

加害者主張に対しては、高次脳機能障害による相当程度記憶力低下や、半盲によって自動車の運転ができないなどの支障が生じていること、被害者の収入がある程度維持されているのは勤務先の配慮によるものだが、中小企業であることからいつまでも同様の配慮が保証されるものではないこと、また多くの裁判例でも現実減収が生じていなくても失われた労働能力に対しては基礎収入をベースに等級基準どおりの喪失率が認められていることを具体的に主張立証した。その結果、裁判所においても和解案では、全面的に原告主張を認め、労働能力喪失率は8級の基準通りに45%と認定した。

当事務所のコメント

①一見すれば、現実に減収が生じていないのであれば、事故によって将来得られなくなった収入に対する賠償費目である逸失利益は請求できない、あるいは基準以下の労働能力喪失率と認定されるのではないかと考えてしまうかも知れません。当然、具体的な状況によっては、基準以下での認定が妥当と言う場合もあり得ますが、逸失利益は、単なる収入の差額を保証するものではなく、その被害者が失った労働能力に対する賠償を行うものというべきです。本件でも、確かに減収はほとんど生じてはいませんでしたが、被害者が後遺障害によって失った労働能力は相当なものであり、仕事上の支障も大きいものでした。また、被害者の職場では被害者の状況を踏まえて相当な配慮を行っていましたが、今後も同様の配慮が継続される可能性が低いことを併せて立証しました。本件では、このように、被害者本人や職場などの関係者の方々にも協力を頂いて丁寧に立証することで、適切な賠償額の認定を受けることができました。
②人身傷害保険金は基本的には自身の過失部分を埋めることができる保険と考えられますが、保険金が訴訟で算定された損害額を基礎に算出されることも多く、本件のように丁寧な立証によって最大限の損害額を裁判所から認定を受けることで、人身傷害保険金についても可能な限りの金額を確保することに繋がりました。

- 引用 -

高次脳9級(併合8級)30代男性について現実減収率以上の8級基準の労働能力喪失率45%が認められた事例