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自動車整備工少年に全年齢平均賃金を適用|交通事故 弁護士

東京地裁管内(和解)

■上下肢切断・機能障害他(判例022)
■後遺障害等級:併合6級 確定年:2011年
■東京地裁管内(和解)

被害者の状況

①19歳・男性(自動車整備工)
併合6級
② 左腕神経叢損傷により肩から下が麻痺し、整備高次脳機能障害としての仕事を失う

認められた主な損害費目

逸失利益

約6,540万円

休業損害

約270万円

傷害慰謝料

約300万円

後遺障害慰謝料

約1,300万円

その他

約500万円

損害額

約8,910万円

過失10%控除後損害額

約8,010万円

既払控除(任意)

-約640万円

既払控除(自賠責)

-約1,290万円

※調整金

約920万円

和解額

約7,000万円

※弁護士費用及び遅延損害金相当額

詳細

加害者の主張

①逸失利益

基礎収入は高卒の平均賃金で算出すべき。実際上の数字は460万円とすべきである。

②過失

本件事故態様の場合、基本過失割合は80対20。

裁判所の判断

①逸失利益

当事務所は全年齢の平均賃金550万円で算出すべきだと主張したところ、それが認められた。

②過失

加害側に早回り右折の過失があったことを立証した結果、被害者側の過失は20%から10%に。

③後遺症等級

被害者は肩から下が麻痺しており、元の仕事には戻れなくなっていた。そこで当事務所は、「この障害は7級ではなく6級である」と主張し、実際には併合5級に相当すると訴えた。その結果、後遺障害慰謝料は1,300万円となり、自賠責保険金込みで8,900万円という高額な賠償額が認定された。

当事務所のコメント

①逸失利益

19歳男子の場合、しっかり立証しないと男子の平均賃金の使用は難しいが、本件ではこれを採用し高額賠償となった。

②後遺症等級

当事務所は自賠責が判断した後遺障害等級であっても安易に受け入れず、実際にはもっと重度であるという見立てをして主張。被害者の立場に立って、手を抜かずに立証することで、一般的な死亡事故の積算額より1,700万円も高額な賠償金を勝ち取ることにつながった。

③まとめ

この事故によって被害少年は自動車整備の道をあきらめざるを得なかったが、裁判でよい結果が得られたことから、現在は海外に留学し、新たな道を求めて頑張っている。