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介護の大変さ立証し高額介護料|遷延性意識障害|交通事故

前橋地裁 (和解)

被害者の状況

①17歳・女性(高校生)
② 自転車で自転車横断帯を横断中、左方狭路から被告車両が衝突。
③ 遷延性意識障害1級

認められた主な損害費目

将来介護料

約1億4,200万円

休業損害

約9,000万円

住宅改造費

約1,400万円

将来雑費

約1,100万円

介護機器諸費用

約2,100万円

傷害慰謝料

約500万円

後遺障害慰謝料

約2,500万円

近親者慰謝料

約800万円

その他

約1,900万円

損害額

約3億3,500万円

過失5%控除後損害額

約3億1,800万円

調整金※

約3,200万円

総計

約3億5,000万円

既払控除(任意)

-約1,900万円

既払控除(自賠責)

-約4,000万円

最終金額

約2億9,100万円

(※弁護士費用及び遅延損害金相当額)

詳細

加害者の主張

①自宅介護は不可能なので、職業介護は必要なし。

②住宅改造費については、1600万円を請求したが、加害者側は「高すぎる」と反論

裁判所の判断

①被害者の自宅介護は無理という主張に対し、療護センターで実際に母親が受けた介護訓練の内容や、医師の判断も添えた上で、「自宅介護は可能だ」という事実を立証。将来介護費用や住宅改造費を算出。その結果、裁判所は両親の慰謝料800万円を含む、3億3500万円(5%の過失相殺前)という極めて高額の賠償を認めた。

②将来介護料については、被害者は症状がとても重く、介護には必ず二人が必要だった。更に夫婦共仕事をしているという事情があった。そこで当事務所は、母親の陳述書で日々の介護の大変さを丁寧に立証し、仕事を持つ母親と父親が夫婦で介護を行う日を年間85日、残りの280日は、職業介護人が行うという主張をおこなっていた。その結果、将来介護料については、家族介護日額1万円、職業介護日額2万5000円という高額が認められた。

③住宅改造費については無駄のない正確な見積もりをとっていたため、請求した1600万円のうち1割だけ減額されたものの、ほぼ希望通りの金額が認められた。

当事務所のコメント

①通常、加害者側の損保会社は、遷延性意識障害者の自宅介護を認めようとしないが、被害者の両親は自宅での介護を強く希望していたため、当事務所はそれを前提に訴訟を起こした。その結果、自宅で現実に介護されている事情から裁判所はこれを認めた。

②将来のある高校生が、遷延性意識障害という大変重い障害を負った過酷な事故だったが、両親の思いを十分に汲み取った上で、判決にも匹敵する和解をすることができた。その点では大変ご満足いただけたといえるだろう。

③自宅介護か、施設介護かは、重大な論点であるが、まず自宅介護のための条件を整えるのが重要である。