ドライブレコーダー分析で過失を大幅減少|死亡|交通事故
東京地裁管内 (和解)
■死亡事案(判例012)
■後遺障害等級: 確定年:2011年
■東京地裁管内 (和解)
被害者の状況
①53歳・男性(会社員)
② 酒に酔っていた被害者が横断禁止の幹線道路を横断中、右方から走行してきたタクシーに轢かれた.
認められた主な損害費目
逸失利益 |
約6,100万円 |
---|---|
死亡慰謝料 |
約3,000万円 |
その他 |
約100万円 |
損害額 |
約9,200万円 |
過失35%控除後損害額 |
約6,000万円 |
調整金※ |
約200万円 |
総計 |
約6,200万円 |
既払控除(自賠責) |
-約3,000万円 |
最終金額 |
約3,200万円 |
詳細
加害者の主張
①過失
タクシーに装着されていたドライブレコーダーの映像から、相手側は「被害者の過失は75%である」と強硬に主張。
裁判所の判断
①過失
当事務所は、タクシーが相当手前から被害者の姿を確認できていたにもかかわらず、回避措置をとっていなかったことを指摘し、相手側にも大きな過失があったと主張。その結果、裁判所は被害者の過失を35%とする和解案を示し、結果的に過失割合を大きく逆転することができた。
②慰謝料
亡くなった被害者は妻と二人の子供だけでなく、年老いた母親も扶養しており、遺族は大変過酷な生活状況に陥っていた。我々はそうした事情もしっかりと立証した結果、裁判所は3000万円という高額な慰謝料を認めた。
当事務所のコメント
①過失
事故状況としては、被害者側にとって不利なかたちだったが、ドライブレコーダーに残されていた映像などから、逆にタクシー側の問題点を導き出し、過失割合については大逆転につなげることができた。
②賠償額
慰謝料も高額になったため、過失相殺前の賠償金は、死亡事故としては極めて高額な約1億円(自賠責を除く)が認められた。働き盛りの大黒柱が死亡した気の毒な事案だったが、依頼者にご納得いただける和解を締結することができた。
③まとめ
どのように不利な状況にあっても、被害者のために全力を尽くす方針が功を奏した例である。